誰もいない

所蔵番号OH2108a
作品名誰もいない
作者岡村緋佐子
主題課題「人口減少:生産性人口の減少」
解説生産性人口の減少によって、人口の高齢化に伴い増えた空き家を受け継ぐ人も無く、朽ちていく様子を象徴的に描くことによって、これからの私達の未来への選択への問いかけを描いています。全体の画面は、青を主体とした画面で描かれ、生命を感じることのない寂しい雰囲気で満ちています。窓の外は日の光も感じられず、暗い赤の空間が広がり、動かない過去を連想させます。窓辺には、一脚の椅子が取り残されています。その中で、中央にわずかに動き出している植物の芽が描かれています。その植物の芽は、このまま朽ちて森へと還っていく最初の動きとなるのかまたは、その家に人の手が入り生命力を取り戻す象徴となるのか、どちらになるのでしょうか。白ペンで描かれたフォルムは、いまだ形には現れていない、様々な可能性を感じさせるように空間に満ちています。
寸法
展示場所収蔵庫
制作年代2021年8月

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