「送り」の文化

所蔵番号SA2205a
作品名「送り」の文化
作者佐々木あおい
主題課題「ごみと環境問題:ゴミの歴史」
解説一万年以上続いた縄文文化にはゴミという概念が存在しなかった。貝塚は死者を埋葬する場でもあり、長い時間をかけ貝を積み上げるのは人だけでなく貝や動物や魚の骨、道具類などの再生を願ってのことだったという。作品には、命の再生と循環を祈り万物に宿る魂を感謝とともに「あの世」に送り返す儀式「送り」をしてきたアイヌ文化と縄文文化に共通する世界が表現されている。アイヌ民族の熊送りの儀式に神に捧げる言葉が書かれた、貝塚を象徴する貝殻の上部に、熊送りの儀式で神となった熊の頭部と、耳の間の魂がアイヌ紋様の切り絵で描かれ、縄文土器がコラージュされている。作者は縄文文化が現代の文明の生み出すモノとの関係を捉え直し、より心豊かにいきられる社会へと変えてゆくヒントを与えてくれるということを示唆している。
寸法A3:W297×H420mm
展示場所収蔵庫
制作年代2022年5月

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