友へ

所蔵番号TR2109b
作品名友へ
作者田中里佳
主題自由
解説 本作は杜甫の詩『衛八處士に贈る』の一部を抜粋し作品にしたものである。本作で書かれている部分の訳は「十杯飲んでも酔うことはありません、あなたの情の深さにただ感じ入るのみです、明日別れてしまえば、二人の行く末はあてどもなく不確かなものになりましょう、それを思うと酔えないのです」となる。年を重ねると旧友に会う機会は減ることが多い。今はSNSやオンラインで顔を合わすことも出来て身近に感じることが出来るが、やはり直接顔を合わせる方が人の温かさを感じることが出来る。作者はその様な気持ちを込めて、この詩を題材に制作したのではないだろうか。 作品構成としてはまず、「十觴(十杯の觴)」の大きな二文字が目に飛び込んでくる。字体は草書体で書かれており、小字でありながら線質から強さを感じることが出来る。文章の内容としては明るい内容ではないが、素朴に真っ直ぐに書いた線だからこそ余白の白が取れた明るい印象の作品になった。
寸法24cm×33cm
技法紙墨筆

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