惜別
所蔵番号 | TH2105k |
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作品名 | 惜別 |
作者 | 田螺比奈 |
主題 | 課題「気候変動問題:社会生活への影響」 |
解説 | 本作品では照りつける太陽の下、溶けた氷の家から木造建築へと引っ越しするオオカミの家族が描かれてある。イヌイットの民族衣装を着ていることから、オオカミはイヌイットの象徴だと思われる。地球温暖化の影響で昔ながらの生活を続けられなくなった北方の民族を題材にしている。中央にオオカミの家族、左右に氷の家と木造建築。薄いオレンジを基調とした画面を黒い森が上下に分断している。オレンジの補色である青は氷の家と木造建築のつららに使用され、対立の構図を形作っている。また森と花の斜めの線は、オオカミへ視線を誘導する集中線の役割を果たしている。地面の雪や森がべた塗りなのに対し、空は短いストロークで描かれた三色の線を幾重にも重ね、光のきらめきを表現している。また道や氷の家はジェルメディウムを混ぜることによって作った透明な絵の具を塗り重ねることによって表現されている。作者は動物を描くのを得意としている。動物に服を着せることによって人間を表すという手法を地球温暖化というテーマに上手く取り入れている。 |
寸法 | |
展示場所 | 福岡赤坂オフィス |
制作年代 | 2021年5月 |