惨禍
所蔵番号 | TH2105g |
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作品名 | 惨禍 |
作者 | 田螺比奈 |
主題 | 課題「気候変動問題:風水害の深刻化」 |
解説 | 本作品では土砂崩れによって土の中に埋もれた家と、家の住人である熊の親子が描かれてある。すっかり土に埋もれてしまってあるはずの家の屋根、丸太の壁、土台、窓が見えることから考察すると、本作品の構図は断面であることがうかがえる。家も壁をすべて描くのではなく、断面で見せることによって家の中に入り込んでしまった土砂の脅威を効果的に表している。地面に突き出た煙突が土の中と外の世界をつなぐ役割となっている。ジェルメディウムを混ぜた透明絵の具による点描で描かれた土と、不透明なマットな塗りで描かれたそれ以外のモチーフが鮮やかなコントラストを生み出している。土は陰影が描かれ、その質量が感じられる。断面を描くという大胆な構図に挑戦した作品といえるだろう。 |
寸法 | |
展示場所 | 収蔵庫 |
制作年代 | 2021年5月 |