タワーブリッジから見た空

所蔵番号HK2205a
作品名タワーブリッジから見た空
作者星先こずえ
主題課題「ごみと環境問題:ゴミの歴史」
解説18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命によってイギリスは大いに発展したが、それは人類が化石燃料を新たなエネルギー資源とすることで起きた、環境問題及びゴミ問題との戦いの始まりでもあった。石炭を大量に消費したことで大気汚染が進み、川は汚水やヘドロで黒く濁ってしまう。あまりに汚れてしまったので魚も住めなくなり、その名残だけが浮かんでいる。かつての瑞々しさを失い腐り落ちたオレンジの上には少年が途方に暮れたように座り込んでいる。彼が見つめる空も工場からの煤煙で汚れてしまっているが、ある一部だけに綺麗な青空が広がっていた。ロンドンの象徴の一つであるタワーオブブリッジの真ん中で、天上からの光差す空は本来あったはずの風景か、少年が夢見た空か、それとも…未来への希望か。それは少年にも、今この絵を見ている観賞者にもわからない。
寸法W285mm×H410mm
展示場所収蔵庫
制作年代2022年5月

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