春の訪れ(庭舞新蝶空帰故雁)

所蔵番号TR2105a
作品名春の訪れ(庭舞新蝶空帰故雁)
作者田中里佳
主題課題「気候変動問題:社会生活への影響」
解説本作は気候変動による社会生活への影響を題材に制作した作品である。我々は社会生活を営む上で四季は欠かせないものとなっている。その四季が気候変動により夏と冬のみになってしまう可能性がある。作者は四季の移ろいの美しさを歌にして残している万葉集を引用し制作することで四季の大切さやを伝えたかったと見られる。本作の書かれている文章は、元号「令和」の引用元にもなった万葉集の梅の花の序文の後半に出てくる一文である。梅の花が咲く頃、庭に新蝶が舞い、秋に訪れた雁が旅立つ情景で春の訪れを想像することができる。作品構成としては草書で書くことで二行目の一文字目にある「蝶」の草書に目が行くようになっている。草書で書き上げたので紙面の白が、まだ雪のほんの少し残る寒空の中の情景を想像すること等ができる。
寸法約120cm×53cm(二八 1/2)
展示場所収蔵庫
制作年代2021年5月

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