色が先に歩き出す

所蔵番号OS2602b
作品名色が先に歩き出す
作者越智サオリ
主題自由作品
解説カラフルな空や街並みの中を、かたつむりがゆっくりと歩く。空にはかもめが舞い、三角の模様や月とも太陽とも取れるかたちが浮かぶ。街の風景の中に吹く、目には見えない風の気配を描いた作品である。思考よりも先に、色と線が視線を連れていく構成を意識した。版に色を乗せ、剥がす工程を幾度も重ねるメディウム剥がし版画の技法によって、色彩は層となり、層の奥から別の色や線が立ち上がる。重なり合う色はにぎやかで、まるで色そのものが先に歩き出すような感覚を生む。鑑賞者は色を追いかけることで、雲や鳥、太陽、かたつむり、そして風の存在に気づいていく。画面はあえて四角形にとどめず、はさみで大胆に切り取ったようなフォルムを用い、これまでにないコラージュ的な構成にも挑戦した。色が主役となり、世界が後から立ち上がるような、色のカーニバルの風景である。
寸法A3(490mm×370mm×15mm)
技法アクリル絵の具、メディウム

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