『西洋婦人像』の画像

西洋婦人像

作品番号OJZ0203000
作品名ヨミセイヨウフジンゾウ
作品名英文Portrait of western Woman
和暦制作年明治41~42年頃
西暦制作年1908~1909頃
寸法 cm58.3×39.1
作家藤島 武二
技法・材質油彩・カンヴァス
形状額装、低反射アクリル
作品解説鹿児島出身の藤島武二は、はじめ日本画を学ぶが洋画家を志し上京し、山本芳翠の画塾生巧館に入門する。この頃、明治美術会に出品した作品《無惨》が、森鴎外に賞賛されている。また同郷だった黒田とは、黒田のフランス留学中にも交流があり、黒田の帰国後は、彼の推薦で東京美術学校西洋画科助教授に任命されている。
 明治浪漫主義と呼ばれる時代、西洋の世紀末芸術の影響を受けた画風の作品で、名声を得た藤島は、1905(明治38)年から4年間ほどヨーロッパに留学した。本作品は、このヨーロッパ滞在中に描かれている。フランス、イタリアに留学した藤島は、イタリアでは肖像画を得意とした画家カロリュス=デュランに師事した。雑誌の表紙や本の装幀にもたずさわった藤島の作品の多くは、アールヌーボー風の装飾的で甘美なものであった。一方、イタリア滞在中に描かれた本作品では、こちらを見つめるモデルの白い服の女性が、暗い室内を背景に簡潔な構成で力強く描かれ、画家の変化がうかがえる。

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