略歴・解説
岩手県二戸郡に生まれる。父は熱心なクリスチャンであった。17歳の時、兄から与えられた高村光太郎『ロダンの言葉』を読み、強い感銘を受ける。1934(昭和9)年東京美術学校彫刻科彫塑部に入学。1937年に国画会に初入選、以後1939年まで国画会で毎年受賞。1939年に同校を卒業、国画会彫刻部を退会した本郷新らと新制作派協会彫刻部創立に参加。1962(昭和37)年、高村光太郎賞を受賞。1967年東京藝術大学教授となる。1972年中原梯二郎賞を受賞。カトリック信者である舟越は、具象彫刻の清潔な作風で知られ、また日本では数少ない大理石彫刻家として特異な存在である。代表作は長崎市西坂公園に設置されている《長崎26殉教者記念像》(1962)《原の城》(1971)など。