大名物 漢作肩衝茶入 銘 新田

資料分類工芸
登録No.00009
作品解説 しっかりと肩が張った典型的な漢作肩衝の姿をしている。胴のふくらみが大きめで、灰色を帯びた紫褐色の釉が特徴的である。茶地剣先梅鉢緞子と段織緞子の2種の仕覆が添っている。 茶会記『山上宗二記』の中で「初花」「楢柴」と並んで天下の三名物と賞され、千利休が「天下一の肩衝茶入」と賞した茶入。はじめ新田某が所持していたことからその名が付いたとされるが、その伝来には諸説がある。本能寺の変の後、大友宗麟(1530~87)の手に渡った。天正13年、豊臣秀吉が「似茄子」とともに代百貫で譲り受け、北野茶会など数々の茶会でこれを用いた。大阪城落城の時、徳川家康が塗師の藤元・藤巌父子に灰燼より探し出させ、繕わせた。家康より水戸家初代頼房に譲られた。

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