絹本着色「峠茶屋図」 蹄斎北馬筆(楢崎宗重コレクション)

絹本着色「峠茶屋図」 蹄斎北馬筆(楢崎宗重コレクション)

元号年(時代)・月・日文政年間頃
登録・指定指定文化財
種別有形文化財(絵画)
ふりがなけんぽんちゃくしょく「とうげのちゃやず」 ていさいほくばひつ(ならざきむねしげこれくしょん)
員数1幅
寸法縦 55.0cm
横 86.0cm
所蔵者墨田区
資料所在地亀沢2-7-2 すみだ北斎美術館
解説 蹄斎北馬(1771~1844)は、葛飾北斎(かつしかほくさい)の高弟で、魚屋北溪(ととやほっけい)とともに門下の双璧として知られます。肉筆画、摺物、読本・狂歌絵本などの版本挿絵を中心に活躍し、特に肉筆画では、細やかな風俗描写を特徴とする美人画に優れていました。門下に二代北馬、逸馬などが知られ、代表作に「墨堤二美人図」(出光美術館蔵)などがあります。
 画面は、夕立に降り込められた峠の茶屋の情景が描かれ、細部に丹念な描写が施されています。雨宿りに駆け込む旅芸人の一行、茶屋で串団子を商う様子、野菜の行商、玩具売りの姿など人々の様子が生き生きと描かれ、背後の大樹は、漢画的な筆法で重厚に描かれ、画面にまとまりと奥行きを与えています。

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