石造「夜寉井銘」の碑

石造「夜寉井銘」の碑

西暦年(世紀)・月・日1859年以降
元号年(時代)・月・日安政6年以降
登録・指定登録文化財
種別有形文化財(歴史資料)
ふりがなせきぞう「やかくいめい」のひ
員数1基
寸法高 90.0cm
幅 42.0cm
所蔵者宗教法人 妙縁寺
資料所在地吾妻橋2-2-10 妙縁寺 
解説 妙縁寺は、寛永6年(1629)に開かれたという日蓮正宗の寺院で、日蓮正宗江戸三箇寺の一つでした。
 妙縁寺の境内北側には、覆屋(おおいや)に守られた石碑があります。かつて妙縁寺の境内には、江戸時代の本所で名水といわれた井戸の一つ「夜寉井」がありました。井戸は、安政大地震で一度ふさがれて復興されますが、関東大震災で埋まってしまったそうです。夜寉井をたたえたこの碑も安政大地震で倒れ、再建された経緯が刻まれています。
 碑の正面には、「夜寉井銘」の篆額の下に、江戸時代の儒学者井上蘭台(1705~61)の漢詩が刻まれています。その内容は、子を失った鶴が子の声を求めて夜の泉に降り立つ故事を引用しながら、今もその水が清らかに深い味わいで、心をいたわるものだと「夜寉井」を称えています。

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