聖ジュヌヴィエーヴの幼少期

TitleThe Childhood of Saint Genevieve
作家/ Artistピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ PUVIS DE CHAVANNES, Pierre
Datec.1875
寸法/ Size(cm)52.0×102.3
技法・材質油彩・カンヴァス
MediumOil on canvas
分類絵画
ClassificationPaintings
分類2油彩その他
Classification2Oil Paintings, etc.
作品番号/ Accession NumberOFZ0012000
作品解説この作品は、パリの聖ジュヌヴィエーヴ教会(現在のパンテオン)壁画装飾の一環として描かれた壁画のエスキス(油彩習作)である。パリ郊外ナンテールで、パリの守護聖人となる少女ジュヌヴィエーヴが、聖ゲルマヌスに見出され、聖人としての生涯を告げられる場面を表している。そのお告げに驚く両親をはじめ、運び出される病人、岸に辿り着こうとしている舟、乳搾りの手を休めて聖人たちを見つめる農婦、すべての視線と動線が中心になる二人の聖人の出会いに集中していくように巧みに配されている。さらに群像構成は、マザッチオの《貢ぎの銭》にみられる「イソケファリ」の手法を用いて、頭部の高さを揃え整然とまとめられている。この人物群を取り囲むように、背景には古代の山並みが、また前方にはセーヌ河の流れが描かれている。柔らかな朝の光を受けた空は澄み、清々しい空気感に満ちて、聖ジュヌヴィエーヴの無垢な純粋さを象徴する清新な一瞬を捉えている。
この壁画は、19世紀フランス最大の壁画家として知られるピュヴィ・ド・シャヴァンヌの代表作であり、1878年にパンテオンで公開されると,大きな反響を呼んだ。またゴーガンやピカソをはじめとする次代の芸術家に多大な影響を与えている。

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