髪梳ける女

作品名 よみかみすけるおんな
TitleWoman Combing Her Hair
作家/ Artist橋口五葉 HASHIGUCHI Goyo
制作年大正9年
Date1920
寸法/ Size(cm)44.0×32.6
技法・材質多色木版・紙
MediumColor woodcut on paper
分類版画
ClassificationPrints
作品番号/ Accession NumberPRZ0746000
作品解説日本画、洋画の両方を学び、さらには浮世絵版画の研究家でもあった橋口五葉は、1915(大正4)年、版元渡邊庄三郎の依頼を受け、新版画運動(浮世絵版画の伝統的技法を受け継いだ絵師・彫師・摺師の分業による版画制作)の出発点ともいうべき作品《浴場の女》を出版し、その後は自らの手元に彫師・摺師をおき、私家版として作品を発表するようになった。
《髪梳ける女》は1920(大正9)年の作品。ほんのり上気した湯上がりらしい浴衣姿の若い女性が髪を梳く。柘植の櫛で丁寧に梳かれた長い黒髪が雲母摺をバックに一際美しく輝く。パーマやドライヤーの熱に痛められた様子もないこの大正時代の女性の健康的な髪は、1本1本が生命をもっているかのように美しく流れていく。傾けた首、うなじ、肩にも上品な気品が漂う。流麗な線と鋭い感受性を秘めた色彩を特徴とする五葉の美人画の代表作である。

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