コロンボ, ジョエ

作家名(ヨミ)コロンボ, ジョエ
作家名(英語)COLOMBO, Joe
生年1930
没年1971

略歴・解説

1930年ミラノ生まれ。1949年までミラノのブレラ・アカデミーで美術を学び、その後1954年までミラノ工科大学で建築を学ぶ。1951年から58年頃まで画家、彫刻家として活動した後、1959年父親の死が契機となり家族で経営していた電気機器の会社を辞め、1962年ミラノに建築とインテリア専門の彼自身のデザイン事務所を設立する。
初期代表作《アクリーリカ・ランプAcrilica lamp》(1962年)は一枚のアクリル板を曲げただけの卓上ランプであるが、それまでにない素材と形態の考え抜かれたミニマムなデザインである。同時期に手がけたサルデーニャ島のホテル(1962-64年)内装でインアーキIN-Arch (Instituto Nazionale di Architettura)賞受賞。その後、カルーテルKartell社のために椅子《No.4801》(1963-64)、《No. 4860》(1965-67)をデザイン。後者はABSプラスチックによって一体成型された初めての大人用の椅子であり革新的なものだった。
椅子のみならず、照明器具、食器、時計など様々なプロダクトデザインを手がけていくと共に、近未来のユニット住宅を提案。1969年には《トリシステムTrisystem》、1970年には《キャンディCandy》を発表し、完全にエアーコントロールされた近未来住宅を提案している。1969年のバイヤーズ・ヴィジオーナBayer’s Visiona展ではSF映画「バーバレラ」に登場するようなスペースエイジの室内装飾を制作。このような実験的な提案のみならず、プロダクトデザインとして製品化され今日まで再製造されている例も数多く、イタリアのデザイン会社O-Luce, Kartell, Bieffe, Alessi, Flexform, Boffi社等のプロダクトデザインを手がけた。1967年、1968年ADI (Associazione per il Design Industriale)賞受賞、1967年、1968年、1970年コンパッソ・ドーロ賞を受賞。目覚ましい活躍の最中、1971年に心臓発作により41歳で没。
翌1972年ニューヨーク近代美術館「ニュー・ドメスティック・ランドスケープ」展では、キッチン、カップボード、バスルーム、ベッドルームが28平方メートルの中に収まった《トータル家具ユニット》が紹介され世界的に著名となった。

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