廬山図

ふりがなろざんず
作家情報玉澗
制作年南宋時代末~元時代初
員数1幅
材質・技法絹本墨画
形状掛幅装
指定重要文化財
大区分絵画
中区分東洋画
小区分中国・朝鮮
作品解説 中国・江西省北部に位置する廬山は仏教や道教の聖地として知られるほか、陶淵明や李白、白居易など、多くの詩人に詠われた名山である。本図で玉澗は、墨の濃淡をたくみに操作し、湿潤な大気から立ち現れる壮大な廬山の山体を描いている。筆の面的な使用とともに、藁筆によるような渇いた筆触もみられる。
 本図がある時期切断されたものであることは、原図を写した《玉澗廬山図模本》(根津美術館)が伝えている。この模本によれば、もとは瀑布を中心とした構図であった。また、全体の表現としては、墨の暈しや滲みで形作られた山の形態に、渇筆で景が添えられていたようである。このような溌墨技法は、雪舟一門が玉澗様として繰り返し用いたものであった。
 切断の経緯としては、京都・広隆寺の西林坊から佐久間将監真勝が原図を入手し、承応2(1653)年に茶掛の掛料とするため、狩野探幽と合議のうえに行ったものであるという。このとき切断して3幅としたうちの一つが本図であり、酒井忠勝の手に入った後、徳川将軍家に献上された。

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