和歌短冊・秋琴添書

ふりがなわかたんざく・しゅうきんそえがき
作品名 英表記Waka Tanzaku Strip with Accompanying Text by Shukin
作家情報浦上 安 Urakami An
制作年江戸時代
制作年 西暦19世紀
員数1幅2紙貼付
材質・技法紙本墨書
形状掛幅装
大区分絵画
中区分東洋画
小区分近世日本
法量 縦20.9
法量 横3.5
法量 高さ
指定
署名・年記等
作品解説玉堂の妻安は市村孫四郎盛令の女。安永元年(1772)に玉堂と結婚し、三人の子供に恵まれ、良き妻、良き母として過ごしていたが、寛政四年(1792)7月8日、病により世を去った。時に42歳。夫である玉堂は48歳であった。それに先立つ5年前に母茂を失った玉堂にとって、相次ぐ身内の死であり、かなりの打撃であったに相違ない。翌年には鴨方藩での表向きの務めを辞した。そして之も岡山藩士成田鉄之進との結婚で家を去り、家族面での後顧に憂いのなくなった玉堂は、妻の死の翌々年、50歳で長男と次男を連れ岡山から脱藩出奔するに至る。
これは、安の遺書ともいうべき自作自筆の和歌「待つけし七夕つめもけふのみや 雲のころもをかへさゞるらん」短冊と、それに幼き頃に母を亡くした秋琴が「先妣市村孺人遺書 紀二郎泣血落」と哀悼の添え書きをした短冊とを合装したもの。玉堂一家の家族愛が偲ばれる。(守安)
 本図は「文人として生きる 浦上玉堂と春琴秋琴父子の芸術」展出品作(no.7)。安の遺作は極めて少なく、貴重な作品。
データ利用条件

PageTop