越後国畧図

よみえちごのくにりゃくず
資料ID35119
時代江戸
実物・複数別実物
解説文化9年(1812)年に刊行された三条の橘崑崙(たちばなこんろん)が書いた『北越奇談』巻之一にある「越後国畧図」と同様のもの。携帯するのに便利なように、後に一枚刷りとして刊行されたと思われる。「越後国略図」とあるが、佐渡国の全体も含まれている。佐渡も含め郡ごとに色分けがされていて、郡ごとに村数が記されている。海上ルートの記載もあり、名所として「火井」(三条市)、「草水油」(旧新津市)などが、旧跡として「弘智法印即身仏」(長岡市寺泊野積)、「逆竹」(新潟市鳥屋野)などが記されている。図右下に名前のある東條琴台(とうじょうきんだい・1795~1878)は儒学者で、美濃国(岐阜県)岩村藩を脱藩した後、弘化末年(1848)に越後高田藩主に仕えた。嘉永3年(1850)、自撰『伊豆七島図考』が発禁となると高田へ移り、藩の文教にあたった。

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