重刻雪華図説

よみじゅうこくせっかずせつ
資料ID34842
時代江戸
実物・複数別実物
解説下総国(茨城県)古河藩主の土井利位(としつら)が書いた、日本初の雪の観察図鑑。利位は20年かけて顕微鏡で観察した雪の結晶を「雪華」(せっか)と名付け、天保3年(1832)にその成果86種を収録する本書を刊行した。天保11年には続編が出されている。館蔵品は文久2年(1862)に重刻されたもの。天保8年(1837)に出版された鈴木牧之『北越雪譜』に掲載されている雪の結晶図も本書がもとになっている。当時は、博物学という学問が全国的に流行し、顕微鏡でノミやシラミといった虫をはじめとする極微なものも詳しく観察され、図鑑的な本も多く作られた。『雪華図説』の刊行にはこのような背景もあった。

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