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色絵黒外濃花鳥文沈香壷

タイトル(よみ)いろえくろそとだみかちょうもんじんこうつぼ
作家香蘭社 Koransha
窯名香蘭社
制作年明治前期(19C後期)
寸法46.0×27.0×27.0cm
員数1
解説 香蘭社は、フィラデルフィア万国博覧会(明治9・1876年)に出品するための製造販売組織として、八代深川栄左衛門を社長に、手塚亀之助、深海墨之助、辻勝三によって明治8年(1875)に設立された輸出用磁器製造会社である。フィラデルフィア博や明治11年(1878)のパリ博などで多くの賞牌を受賞している。明治12年(1879)には経営方針の相違から手塚、深海、辻の3名に河原忠次郎の加わった4名が独立し、新たに「精磁会社」を設立させる。香蘭社は深川栄左衛門が引き継ぎ、その後も発展を続け、現在も有田を代表する陶磁会社として続いている。
 本作品は愛らしい獅子が付く蓋付壺である。壺本体の両面には上絵付で鳳凰が描かれ、その周りにも金彩やピンク、そして青、緑などの上絵具によって色鮮やかな花唐草が巡らされている。蓋の口縁部周辺、壺本体の肩部分、裾部分に染付の文様を残すほかは、これら上絵付の地に黒い上絵具を塗り込めている。香蘭社製の壺や碗皿類など様々な作品でみられる、この不透明な黒い上絵具で地を塗り込む手法は、透明感のある上絵具で描かれた鳳凰、花唐草の花や葉とは異なった質感があり、それらの文様を一層華やかに引き立てている。

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