Surface is the Between - Descended Level - Between Vertical and Horizon - Landscape in Fossil and Locus - Selfportrait in Locus - Altar No.1

タイトル(よみ)Surface is the Between - Descended Level - Between Vertical and Horizon - Landscape in Fossil and Locus - Selfportrait in Locus - Altar No.1
作家井田照一 Ida Shoichi
制作年1990年
寸法246.0×240.0×62.0cm
員数1
解説 井田は1960年代の中頃より、現代美術のジャンルで独自の作品を展開させた。その足跡は多岐にわたり、版画を中心として、ペーパーワーク等の平面作品から、立体作品やインスタレーションに及び、土による陶においても注目すべき作品を残している。
 井田の主要なテーマは、多くの作品のタイトルの一部となっている。すなわち、Surface is the Between – Between Vertical and Horizon(表面は間である - 垂直と水平の間)というコンセプトである。版画では、水平の紙と版に垂直の力が加わって、紙の表面に作品が生み出される。井田はこの構造に基づいて、人間の本質を考えている。つまり、大地の上に人間の生命と精神活動が湧き起こり、周囲の世界との関係によって精神が変化する、といったことである。井田の作品の基盤には、人間存在についての哲学的探求がある。
 陶の作品では、タイトルにFossil(化石)とLocus(軌跡)の語が加わる。化石は生物が存在した跡であり、井田の作品においては人間が生きた証と解される。土の作品における軌跡は、手の活動の痕跡を意味する。
 大塚オーミ陶業の陶板を使ったこの作品では、井田は素焼をした陶板に、自分の頭部の写真を転写したり、泥漿を手で塗り付けたりして制作している。柔らかい土を焼成することによって、生き生きした活動が作品に定着され、土、陶という素材・技法にふさわしい表現となっている。この作品は、力作であるとともに、井田の芸術の本質をよく表している。

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