レスコニルの渚

TitleThe Shore at Lesconil
作家名渡邉武夫 WATANABE Takeo
技法・素材油彩、カンヴァス
制作年1988
制作年(和)昭和63
寸法縦(cm)130.30
寸法横(cm)162.00
作品・作家解説渡邉武夫[わたなべ・たけお]
1988(昭和63)年 油彩、カンヴァス 130.3×162.0cm

人物画の名手であった渡邉が風景画に移行する契機となったのは、1955年、39歳の時渡仏し、グラン・ショミエールでの学友からの影響からでした。モチーフは穏やかな武蔵野の風景から、やがてフランスがメーン・テーマになっていきます。なぜ、フランスなのかについて、日本の風景が日ごとに現代化して絵になりにくくなってきたと述べています。この作品はブルターニュの小漁港を描いたものです。渚と白い建物が画面を二分し、幾艘かの漁船がアクセントとなって間然するところない緊密な構成がなされています。後期の渡邉の風景画の特色である、中間色を多用しニュアンスに富んだ古い漁港のたたずまいをいつくしみながら描いています。

渡邉武夫[わたなべ・たけお]1916(大正5)―2003年(平成15)
東京美術学校在学中から寺内萬治郎に師事し光風会展に出品。1941年、新文展で特選受賞。44年光風会会員となる。55年渡仏し風景画をはじめる。85年、日本芸術院賞受賞。68年同会員となる。90年から埼玉県美術家協会会長をつとめた。

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