Blessing Beyond the Borders

TitleBlessing Beyond the Borders
作家名スクリプカリウ落合安奈 SCRIPCARIU-OCHIAI, Ana
技法・素材ゼラチン・シルバー・プリント
制作年2019
制作年(終)2022
制作年(和)令和元
制作年(推定) 令和4
寸法縦(cm)22.00
寸法横(cm)33.00
作品・作家解説日本とルーマニアの2つの母国を持つ作者は、「土地と人の結びつき」をテーマに、国内外の祭りや風習に取材した作品を発表してきた。2019年にフィールドワークで訪れたヴェトナム・ホイアンで、作者は同地に骨をうめた江戸時代の日本人交易商の墓に遭遇する。この人物は、鎖国政策により一度はヴェトナムの恋人と別れを経験するものの、海を渡って再会しそのまま帰国することなく没したと伝えられる。国境を越える個人の想いに焦点を当て、作者はインスタレーション《骨をうめる-One's Final Home》を発表した。
本作は、映像・サウンド・テキスト・オブジェクトなどから構成される同インスタレーションの中から、写真要素を独立させた作品である。海面に浮かぶ一人の人物は、こちらへ向かっているようにも、彼方の島の方へ泳いでいるようにも見える。その年齢・性別・出身地などの属性は定かではない。また画面奥に横たわる島は実在せず、作者が創り上げた架空のイメージである。物事の二面性・境界・帰属意識などをテーマに制作を続ける作者の視点が凝縮された、象徴的な一枚である。

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