フランス風景 Ⅱ

TitleFrench Landscape Ⅱ
作家名斎藤豊作 SAITO Toyosaku
技法・素材油彩、カンヴァス
circac.
制作年1910
制作年(和)明治43
制作年(推定) 
寸法縦(cm)47.30
寸法横(cm)80.10
作品・作家解説斎藤豊作[さいとう・とよさく]
1910(明治43)年頃 油彩、カンヴァス 47.3×80.1cm

斎藤は、フランスの点描の画家たちの光り輝くような作風に魅せられ、この傾向をいち早く自らの作品に取り入れ、日本の画壇に紹介しています。ブルターニュの風景と思われるこの作品は、光がきらめく昼下がりの小道を描いています。黄や朱の色点を塗り重ねて、現実の風景をまばゆいばかりの色彩の交響楽としてとらえなおしています。斎藤の点描は、自然の詩情を鮮やかな色彩の点によって表現したものですが、科学的な色彩理論をもとに、ち密な色彩分割を行ったスーラやシニャックなどフランスの新印象主義の作品とはやや異なっています。「二科会の花」と絶賛された斎藤の色彩感覚は、後年のパステル画における微妙な中間色を塗り重ねる表現にも表れています。

斎藤豊作[さいとう・とよさく] 1880(明治13)―1951(昭和26)
東京美術学校西洋画科を卒業。1906年にパリに渡り、新印象主義などを学び帰国。当時の文展、二科会にこの新思潮を伝える。20年に再び渡仏し、フランスに定住した。生涯に残した作品は少ないが、完成度の高い鮮やかな点描作品で知られている。

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