ドッキング(表面)No.86-1985

TitleDocking (Surface) No.86-1985
作家名田中米吉 TANAKA Yonekichi
技法・素材コールテン鋼板、タイル
制作年1985
制作年(終)1986
制作年(和)昭和60
制作年(和・終)昭和61
作品・作家解説田中米吉[たなか・よねきち]
1985-86(昭和60-61)年 コールテン鋼、タイル 建物と一体化した作品

1965年から田中米吉は《ドッキング》と題したシリーズに着手し、三次元空間を分断したり、連続させたりする制作を行っていました。70年代後半からは《ドッキング(表面)》のシリーズへと展開し、作品をとりまく空間をテーマとするようになります。黒川紀章の設計によるこの美術館の建物は、格子が連続する構造を特色としています。田中はこうした建築の特徴をふまえ、図版に示した部分を含めて5つからなる構築物を構想し、建物にドッキングさせました。素材としては、外壁との連続性を示すタイルと異質さを強調するコールテン鋼とを対照的に用いています。まさに、この建築物に「水平垂直を切り裂く程の鋭角的あるいは危機的な構成で、環境に衝撃的なインパクトを与える異空間」が付加されたのです。2014年度の大規模改修工事で美術館建築とあわせて表面のタイルを更新し、美しく生まれ変わりました。

田中米吉[たなか・よねきち] 1925(大正14)―
宇部工業専門学校機械科卒業。中学校の教職につきながら、平面作品を独立美術協会に出品する。その後、抽象彫刻に転ずる。周辺の空間を積極的に取り込む立体作品を追究している。1985現代日本彫刻展で大賞受賞。

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