紅梅

TitleRed Plum Blossoms
作家名丸木位里 MARUKI Iri
技法・素材彩色、紙
制作年1967
制作年(和)昭和42
寸法縦(cm)181.80
寸法横(cm)181.40
作品・作家解説丸木位里[まるき・いり]
1967(昭和42)年 彩色、紙、屏風二曲半双 181.8×181.4cm

この作品は、1966年の日本表現派展で発表した作品に筆を加え、《紅梅》と題して翌年のサンパウロ・ビエンナーレに改めて出品されたものです。破たんをきたす寸前まで塗り重ねられた筆あとからは、水墨画に新しい方向性を取り入れるための苦心の跡がしのばれます。後にある雑誌の中で「私は、絵はかくものではないと思います。墨を流すものだと思って居ります。」とも述べています。筆にたっぷりと墨を含ませ大胆に描いた画面からは、当時の海外の先鋭的な絵画との共通性さえ感じられます。ヒューマニズムを尊重 し、自由に創作することを目指した位里は、水墨画の伝統を現代人の感覚で捉え直し、梅のみなぎる生命感を執ように追求しています。

丸木位里[まるき・いり] 1901(明治34)―1995(平成7)
社会主義思想に傾倒し一時先鋭的な共産党員でもあった丸木位里は、水墨画の世界においてもその伝統を前衛的な表現に置き換えようと試みた。戦争や公害といった社会問題に対しては妻の俊(とし)と共に強い関心を示し、《原爆の図》や《水俣の図》などの代表作は海外でも紹介される機会が多い。

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