TitleEcho
作家名加藤勝重 KATO Katsushige
技法・素材彩色、紙
制作年1986
制作年(和)昭和61
寸法縦(cm)205.50
寸法横(cm)170.00
作品・作家解説加藤勝重[かとう・かつしげ]
1986(昭和61) 彩色、紙 205.5×170.0cm

加藤勝重は火口や滝など、人を容易に寄せ付けないような雄大で神秘的な山岳風景に挑んできました。この作品は円熟期を迎えた作者の代表作です。黒部の奥深く、深山の渓谷から段差のある滝が煙霧の中を勢いよく流れ下るスケールの大きな作品で、山肌を流れる幾筋もの水流の繊細な描写や緊密な絵肌がみごとです。古来、日本の神は神秘的な深山や滝や河、また巨木や巨石といった自然の造化そのものであり、神体として描かれた鎌倉時代の《那智滝図》は最も有名です。この作品も壮大な空間にただよう自然の霊気が伝わってくるような精神性の高い作品といえるでしょう。

加藤勝重[かとう・かつしげ]1914(大正3)―2000(平成12)
川端画学校で洋画を学ぶが、やがて日本画に転向する。1940年院展に初入選。48年奥村十牛(とぎゅう)に師事する。院展で7回奨励賞を受賞。埼玉県展の運営にも尽力。人を容易に寄せつけないような深遠な山岳風景をち密で壮大なスケールで描き続けた。

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