西川茂 NISHIKAWA Shigeru

黒釉 堆線文 水注

作品名(よみ)こくゆう ついせんもん すいちゅう
時代1金時代
時代212-13世紀
磁州窯系
高(cm)20.2
最大径(cm)14.5
重量(g)975
コレクション名安宅コレクション
クレジット表記大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:〓(各画像左下の撮影者名を記入のこと)
登録番号00791
解説本作は、金属器を祖型とするエレガントな造形を見せ、肩から裾にかけて繊細な白堆線がストライプ状に施されています。白堆線1本1本に、神経の行き届いた緊張感が見られます。黒釉はやや飴色がかった艶やかな色調を見せています。口部は真上から見ると鍵穴のような形状をしていますが、これは本来あった蓋をつける際、蓋を回して落ちないようにするための工夫です。釉や胎土、堆線文の特徴などから魯山段店窯や宝豊窯など河南地区の製品と考えられます。韓国の国立中央博物館には高麗の都・開城出土とされる類品が所蔵されており、当時こうした水注が高麗王朝にももたらされていたことがわかります。なお、山西省の金時代の墳墓から出土した茶器セットに小型の類品が見られることから、こうした水注が喫茶の際に用いられたことがうかがえます。

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