FRP浴槽[ポリバス]
製造元 | INAX |
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発売年 | 1958年 |
商品開発の市場背景(ニーズ) | 高度経済成長期に入り、公共住宅への大量供給や、1964(昭和39)年の東京オリンピックを見据えたホテル建設ラッシュに対応するため、それまで一般的だった、手間とコストがかかる木製やタイル張りの浴槽に代わる、高耐久で大量生産ができる浴槽が求められていた。 |
商品開発の企業背景(シーズ) | 陶器の浴槽はつくっていたが、大量生産は不可能であったことから、当時新しい素材であったFRP(ガラス繊維強化プラスチック)による浴槽の開発をスタートさせる。 耐久性向上の研究を続け、高温噴き出しの循環釜にも対応できる製品を開発し、プラスチックを意味する「ポリ」の浴槽で、「ポリバス」と命名し発売した。 |
住生活に与えた影響 | ポリバスは高耐久で、お湯も冷めにくいと評判になる。独自のプレス製法が大量生産を可能とし、市場を席巻した。 |
製品の特長 | 高耐久、低コストで、簡易施工性にも優れており、その後のホテル・マンションのユニットバス開発へと発展していった。 |
開発の苦労話・その他 | 開発当時、FRPは耐久性が十分ではなく、特に熱に対して脆弱であり、日本人が好む熱い湯を満たすのは難しかった。試行錯誤と独自の樹脂開発を経て、熱に強い高耐久の浴槽を製品化した。 1972(昭和47)年には米国S.P.Iから日本初のブルーリボン賞を受賞した。 |