帝国ホテル 旧本館

製造元INAX
発売年1923年
商品開発の市場背景(ニーズ)国賓や外国の外交官を接待するため、外国との社交場として明治政府によって建てられた社交場「鹿鳴館」に隣接する場所で、1890(明治23)年初代帝国ホテルが落成。1914(大正3)年ごろから、当時の総支配人であった林愛作が、新館の設計をアメリカの建築家フランク・ロイド・ライトに依頼。1917(大正6)年、ライトが帝国ホテル建設のために来日した時には、カリフォルニアの土で焼いた黄色いすだれ煉瓦を持参していた。
商品開発の企業背景(シーズ)ライトが求めた黄色い煉瓦を探して日本全国を巡り、常滑にたどり着く。この結果、常滑に帝国ホテル煉瓦製作のためだけに「帝国ホテル煉瓦製作所」が設立され、伊奈初之烝・長三郎親子がやきものづくりの技術を買われ、技術顧問に招かれた。
住生活に与えた影響帝国ホテルライト館が完成し、落成記念披露宴のまさに当日、1923(大正12)年9月1日に関東大震災が発生した。多くの建物が倒壊する中、帝国ホテルはほとんど損傷がなく注目を集めた。大地震に倒壊を免れた理由の一つに、装飾用に用いた煉瓦を、型枠且つ表面装飾に用いたことがあり、震災後、鉄筋コンクリート造の建築が主流になる中、外壁仕上げ材として化粧煉瓦すなわち装飾タイルが多くの建築物で採用されるようになった。
製品の特長黄色い色合いが特徴の煉瓦は、表面を釘で引っ掻いた後を特徴として「すだれ煉瓦」と呼ばれた。その後、その意匠は、スクラッチタイルとして今でも採用されている。
開発の苦労話・その他帝国ホテル煉瓦製作所は、タイルの納品完了と同時に閉鎖されたが、その従業員と設備は伊奈初之烝に譲られ、その後の伊奈製陶株式会社設立の礎となった。

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