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601型自動式卓上電話機

台帳番号2022007
収集区分1
申請者番号0607
申請者番号2002
時代昭和48年(1973)
点数1
公開解説 音声を電気信号に変えて離れた場所と相互に通話するための道具です。通話に必要な機器をひとまとめにした据え置きの卓上型や壁掛型(固定電話)がある一方、携帯可能な小型の携帯電話が現在は広く普及しています。特に、多様な機能を搭載したスマートフォンの登場以後、それまでメインだった通話機能が後景に押しやられ、現在のスマートフォンは携帯できるパーソナルコンピューターに通話機能が付随しているものといった性格が強くなっていると言えます。総務省発の『令和元年度版情報通信白書』によれば、令和元年度当時スマートフォンの世帯保有率は79%を超え、一方の固定電話は64%程度となり、家に固定電話が無いという世帯が36%に上ります。また、NTT西日本が公表している都道府県ごとの公衆電話設置数は熊本県は966台となっています。同社は公衆電話を取り巻く環境変化についても公表しており、それを見ると、2000年から2021年の約21年間の間に公衆電話の利用率は98%下がり、設置台数は約71万台から約14万台、実に81%も減少していると記します。固定電話を触ったことが無い、テレホンカードを見たことも、触ったこともない人がいてもおかしくない時代になりました。
 本資料は600型自動式卓上電話機を改良した601型です。高度経済成長後のオイルショックに伴う物価の急上昇などに対応するため、600型の改良が計画されました。600型は機能的に性能向上は望めないほどの高性能機だったため、「完成された電話機」と呼ばれていました。そのため改良計画は、機能面はそのままに大幅なコストダウンと、高いメンテナンス性能を実現するためのものとなり、この2点の大幅な改良の結果、601型が誕生しました。
 外見的には600型との差異は見出しがたく、ついつい「黒電話」で総称しがちですが、外装のプラスチック化、ベルをはじめとした内部構造の変化など、カバーを外すとその変化は一目瞭然です。カバーを外した画像も用意していますので、そちらを見ていただくとともに、同様に600型も検索してみて、そのカバーを外した画像を見比べてください。
 また、4号は約2,400グラム、600型は約1,800グラム、601型は約1,100グラムと重さも大分変っています。さらにフィンガープレート(ダイヤル部分)を回した時の駆動音が異なります。ちなみに、当館職員の所持しているiPhone13の重さを試しに計ってみたところ179グラムでした。驚きの軽さですね。

なお、本解説に引用している通信白書、NTTの公衆電話に関する情報は以下で見れます。
通信白書  https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232110.html(20231018 最終閲覧)
NTT HP https://www.ntt-west.co.jp/info/support/univ/ (20231018最終閲覧)

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