色絵竹虎図平鉢

資料ID1585
中分類工芸
小分類陶磁
コレクション分類北出コレクション
法量1点 口径41.7底径20.2高8.1
制作年江戸後期(19世紀)
作者名A松山窯
作者情報松山窯
 加賀国江沼郡松山村(現加賀市松山町)に開かれた窯。開窯の時期は嘉永(1848~54)初期とされている。大聖寺藩の命を受け、同村の山本彦右衛門が開いた。九谷の磁石や吸坂、勅使などの土を原料とし、藩用の贈答品を生産して「御上窯」と呼ばれた。素地はあまり良くなく、上絵の黄、紫、緑も素地を写して色がくすんで見える。文様は山水、人物、花鳥などが多い。その後、藩が後援を辞めたことにより次第に衰退したが、この松山窯では、現代九谷の陶工として有名な北出塔次郎の義父にあたる北出宇与門ら明治以降に活躍した名工が多数修業をしている。

資料解説塗埋手の手法で仕上げた厚手の大皿。地は呉須点描に椿を散らし、六角形の見込みには虎と竹をあらわしている。焼成時間が長すぎたせいか、色釉が流下し混色しているのが見受けられる。松山窯は紺青が不透明であるといわれるが、この作では紫の赤みが非常に強く、やや濁った色となっている。裏面は緑で塗りつぶし、唐草文を配し、高台内には葉文を散らす。銘は二重角「福」に「松山」の文字で、角福の周りをもう一重角で囲む。

PageTop