(資料群)氏家家 資料

資料群・作家名(ヨミ)うじけけしりょう

略歴・解説

本資料は、改正月令博物筌ほか3種類の本版本12冊である。全て江戸時代後期、19世紀前半に刊行された美濃3ツ切本という持運びしやすい軽便なサイズである。内容は便覧や歳時記、和歌集の類という点から、実際に詩歌俳諧を愛好した人物が使っていたものと思われる。特に注目すべきは、『改正月令博物筌』である。これは、本来12カ月各月の12巻と春夏秋冬の4巻を合わせた16巻構成の江戸時代の歳時記で、詩歌俳諧を嗜む人たちに愛用された。貝原益軒の『日本歳時記』を鳥飼洞斎(吉文字屋市兵衛)が増補改訂して文化元年に刊行した『月令博物筌』があるが、それをさらに改訂し刊行されたもの。文化5年版と天保12年版があるが、7月部凡例に「洞斎翁三十年前輯し…」とあるので、天保版と考えられる。欠落巻があるものの、江戸時代後期の文化人のたしなみがわかる貴重な資料である。また、『掌中類題草野集』は、12冊本『類従草野集』の抄出本である。作者の本村定良は、幕府の御先手与力で歌人。加藤千蔭に和歌を学び、能書家でもある。
(香川県歴史博物館『収蔵資料目録 平成12年度』より、一部修正し転載)

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