(資料群)森安家 資料

資料群・作家名(ヨミ)もりやすけしりょう

略歴・解説

現在も5年ごとに実施されている国勢調査は、大正9年(1920)にはじめて実施された。大正7年(1918)、第40回議会において、同9年に第1回国勢調査を行うことが確定し、内閣書記官長(のち国勢院総裁)を長官とし、内閣統計局長を次長とする臨時国勢調査局を設置して、その実施を担当させた。大正9年10月1日を期して実施された同調査は、全人口について世帯における地位、性別、出生年月日、配偶関係の純人口関係事項のほか、職業及び職業上の地位、出生地、民籍国籍を併せ調査した。その集計は臨時国勢調査局の廃止に伴い、国勢院(内閣統計局)が担当して、昭和4年(1929)その公表を完了した。
32~36の『日本国勢調査記念録』は全3巻よりなる。第1巻には国勢調査の沿革、使命、目的、様式、事項、時期、地域、結果表、機関、費用、整理の事項、第2巻には法規官制、法案始末、国勢大観、国勢比較、調査問答、調査講演、宣伝方法、美談逸話が掲載されている。第3巻は香川県の調査体制についての記録であり、協会顧問及役員、国勢調査係員、国勢調査区数及国勢調査員数、国勢調査費、世帯及人口、記念章辞令及徽章、知事真影、統計主任真影、町村長真影、国勢調査員真影が記載されている。
森安氏の祖父は三豊郡中姫村(現観音寺市大野原町)の国勢調査員を勤め、同書の第三巻に顔写真入の略歴も記載されている。それによると、香川県米穀検査員、農事改良組合長、水利組合議員などを歴任したそうである。42~46の写真は県外視察の際、撮影したものではないかと思われる。また、森安氏の父も農地改革実施に尽力したと見られ、感謝状を受けている(52)。
そのほか、大正4年の大嘗祭に伴い、香川県山田村(現綾上町)が主基斎田に選定された記念に発行された絵葉書なども当時の習俗を知る上で興味深い。
(香川県歴史博物館『収蔵資料目録 平成10年度』より、一部修正し転載)

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