わたり

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名わたり;渡り
+表記渡り
TitleWatari
テキスト内容川や海を通過すること。またはその場所。七夕歌においては牽牛が織女に逢うために天の川を「朝凪にい掻き渡り」「夕潮にい漕ぎ渡り」(8-1520)とある。7-1307では、この川を船で渡って行けるといっても、渡り瀬ごとに番人がいると歌われる。川は男女を分かつ障害であり、「渡り」は本来その逢瀬を可能とする場所としてあることがわかる。また、特に海の渡りは、渡航の困難さから「畏きや 神の渡り」(13-3335)とされた。1-62には「対馬の渡り」において幣(ぬさ)を手向けることが詠まれており、渡りにおいて神を祭ったことが知られる。記の神代において、大国主神とともに国作りをおこなった少名毘古那神は常世国に渡り、鵜葺草葺不合命の子である御毛沼命も波の穂を踏んで常世国に渡ったとある。「渡る」という行為には境界を越えるという観念がともなっていたと考えられる。
+執筆者舟木勇治
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32431
-68995402009/07/06hoshino.seiji00DSG000821わたり;渡りWatari川や海を通過すること。またはその場所。七夕歌においては牽牛が織女に逢うために天の川を「朝凪にい掻き渡り」「夕潮にい漕ぎ渡り」(8-1520)とある。7-1307では、この川を船で渡って行けるといっても、渡り瀬ごとに番人がいると歌われる。川は男女を分かつ障害であり、「渡り」は本来その逢瀬を可能とする場所としてあることがわかる。また、特に海の渡りは、渡航の困難さから「畏きや 神の渡り」(13-3335)とされた。1-62には「対馬の渡り」において幣(ぬさ)を手向けることが詠まれており、渡りにおいて神を祭ったことが知られる。記の神代において、大国主神とともに国作りをおこなった少名毘古那神は常世国に渡り、鵜葺草葺不合命の子である御毛沼命も波の穂を踏んで常世国に渡ったとある。「渡る」という行為には境界を越えるという観念がともなっていたと考えられる。822わたり渡り舟木勇治わ1

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