ようき
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | ようき;えうき;妖鬼 |
+項目名(旧かな) | えうき |
+表記 | 妖鬼 |
Title | Yoki |
テキスト内容 | ばけもの、もののけ、妖怪に同じ。「妖」の字には、あやしい、もののけという意味があり、「鬼」の字には、死人の霊魂、もののけ、化け物、邪悪な霊等の意味がある。万葉集には2例、いずれも巻5の山上憶良(やまのうえのおくら)の沈痾自哀文(じんあじあいぶん)の中に出てくる。1例目は、「志恠記(しかいき)」(散逸した六朝頃の小説)の引用部分で、18歳で死んだ娘が、馮馬子(ひょうまし)という若者に、私は「妖鬼」によって殺されたのだと述べる。2例目は、任徴君の「病は口から入る、だから君子は飲食を慎む」という言葉を受け、憶良自身の言葉として、「人の疾病(やまい)に遇ふは、必に妖鬼にあらず(人が病気になるのは、あながち妖鬼のしわざばかりとは限らない)」と出てくる。沈痾自哀文では、春秋左氏伝の「病(やまい)膏盲(こうこう)に入る」の故事を引き、2人の童子の姿で景公の夢に現れた病を「鬼」とするが、人が死んだり病気になる原因の一つに、妖鬼や鬼のしわざによるものがあると考えられていたことが分かる。 |
+執筆者 | 山﨑かおり |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32403 |
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