やすのわたり

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名やすのわたり;安の渡り
+表記安の渡り
TitleYasunowatari
テキスト内容天の川の船着き場。七夕歌に見える。「天の川安の渡りに船浮けて秋立ち待つと妹に告げこそ」(10-2000)と見える。他に「天の川安の川原」(10-2033)、「天の川津」(10-2019)、「安の川門」(10-2040)などとも見え、天の川は安の川とも呼ばれ、そこには川原があり船着き場の津があった。安の渡りとは、牽牛星が織女星のもとへと通う折に乗る船の、船着き場である。「しばしばも相見ぬ君を天の川舟出早せよ夜の更けぬ間に」(10-2042)と詠まれている。『懐風藻』では「仙車鵲の橋を渡り、神駕清き流れを越ゆ」(吉智首)のように、神仙の織女は神駕に乗り天漢に架かる鵲の橋を渡るのだとされる。記では天上に安の河原があり神々が集って会議を開いたといい、七夕歌では安の川を船で渡るのだというように、地上の生活感が天上の神仙に移されていることが知られる。
+執筆者辰巳正明
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32372
-68936402009/07/06hoshino.seiji00DSG000762やすのわたり;安の渡りYasunowatari天の川の船着き場。七夕歌に見える。「天の川安の渡りに船浮けて秋立ち待つと妹に告げこそ」(10-2000)と見える。他に「天の川安の川原」(10-2033)、「天の川津」(10-2019)、「安の川門」(10-2040)などとも見え、天の川は安の川とも呼ばれ、そこには川原があり船着き場の津があった。安の渡りとは、牽牛星が織女星のもとへと通う折に乗る船の、船着き場である。「しばしばも相見ぬ君を天の川舟出早せよ夜の更けぬ間に」(10-2042)と詠まれている。『懐風藻』では「仙車鵲の橋を渡り、神駕清き流れを越ゆ」(吉智首)のように、神仙の織女は神駕に乗り天漢に架かる鵲の橋を渡るのだとされる。記では天上に安の河原があり神々が集って会議を開いたといい、七夕歌では安の川を船で渡るのだというように、地上の生活感が天上の神仙に移されていることが知られる。763やすのわたり安の渡り辰巳正明や1

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