みなますはやし
大分類 | 万葉神事語辞典 |
---|---|
分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | みなますはやし;御鱠料 |
+表記 | 御鱠料 |
Title | Minamasuhayashi |
テキスト内容 | 魚介や動物の肉を薄く切り、塩でしめて食す料理。鱠は、紀の景行条53年10月に磐鹿六鴈が、「白蛤」を鱠にして奉る話があり、雄略条の2年10月では、狩の途中にあった雄略が、「禽獣」を鱠にする際に、自身で作るか膳夫に作らせるかを尋ねる記述がある。臣下の者たちは答えられえず、雄略は臣下の者を1人殺す。後に皇后によって、狩場に宍人部(調理人)を置こうとする雄略の意図が明かされ、膳臣長野によって鱠が奉られる。この様に鱠は、献上されるものという記述が見られる。万葉集では、「乞食者の詠」に「御鱠料」が見え、鹿の立場から「わが肉は御鱠はやしわが肝も御鱠はやし」(16-3885)と詠う。この歌は、左注に「鹿の為に痛を述べて作れり」とされるように、鹿の様々な部位が天皇のために利用されることを喜び「大君にわれは仕へむ」と詠んでいて、禽獣にも奉仕される天皇を言祝ぐ内容となっている。「乞食者」は寿詞を唱えて食物を請う芸能集団であるが、この歌は、宮中への鹿肉献上の際に詠われたかといわれる。 |
+執筆者 | 坂根誠 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32341 |
- |