まそほ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名まそほ;真朱
+表記真朱
TitleMasoho
テキスト内容辰砂の意。水銀を主たる成分とする鉱石。朱色の顔料にされる。また「真金吹く丹生のま朱」(14-3560)とか「仏造るま朱足らずは」(16-3841)といった表現が残っているように、当時辰砂(硫化水銀)を金と混ぜ、アマルガムとして仏像等に塗金する工法が行われていた。ま朱の産出される地は「丹生」(14-3560)と呼ばれていたが、この地名は全国に散在しており、例えば、神武即位前紀に神武天皇が丹生の川上で呪詛と祈誓を行い、そのことごとくが成功したことから、同所で諸神を祀ったことなどを考え合わせると、特別な土地柄をもっていたとして考えられていたことがわかる。さらに、古代において赤色が避邪の意義をもち、その色あざやかな様からはなやかな美しさを象徴する語ともなった。先ほども掲げた「真金吹く丹生のま朱」が、下三句「色に出て言はなくのみそ我が恋ふらくは」(14-3506)のように「色に出て」を起こす序としての働きを示すことも赤色に対する印象の強さが根底にあったのである。
+執筆者城﨑陽子
-68869402009/07/06hoshino.seiji00DSG000695まそほ;真朱Masoho辰砂の意。水銀を主たる成分とする鉱石。朱色の顔料にされる。また「真金吹く丹生のま朱」(14-3560)とか「仏造るま朱足らずは」(16-3841)といった表現が残っているように、当時辰砂(硫化水銀)を金と混ぜ、アマルガムとして仏像等に塗金する工法が行われていた。ま朱の産出される地は「丹生」(14-3560)と呼ばれていたが、この地名は全国に散在しており、例えば、神武即位前紀に神武天皇が丹生の川上で呪詛と祈誓を行い、そのことごとくが成功したことから、同所で諸神を祀ったことなどを考え合わせると、特別な土地柄をもっていたとして考えられていたことがわかる。さらに、古代において赤色が避邪の意義をもち、その色あざやかな様からはなやかな美しさを象徴する語ともなった。先ほども掲げた「真金吹く丹生のま朱」が、下三句「色に出て言はなくのみそ我が恋ふらくは」(14-3506)のように「色に出て」を起こす序としての働きを示すことも赤色に対する印象の強さが根底にあったのである。696まそほ真朱城﨑陽子ま1
資料ID32305

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