まくら

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名まくら;枕
+表記
TitleMakura
テキスト内容枕。万葉集には木枕(2-216、11-2549他)、石枕(10-2003)、薦枕(7-1414)、菅枕(14-3369)、黄楊枕(11-2503)など、さまざまな素材で作られていたことがわかる。また、「沖つ波来寄する荒磯をしきたへの枕とまきて寝(な)せる君かも」(2-222)や「恐きや 神の渡りの しき波の 寄する浜辺に 高山を 隔てに置きて 浦淵を 枕にまきて うらもなく 伏したる君は」(13-3339)のように、荒磯や浦淵を枕にして横たわっていると表現することで行路死者を詠う歌もある。さらに、妻が亡くなった時に柿本人麻呂が泣血哀慟して作った歌に、「家に来て我が屋を見れば玉床の外に向きけり妹が木枕」(2-216)という1首があり、これを見ると、妹が亡くなって肉体からその魂が離れてしまったことと木枕があらぬ方向を向いていることが関係しているかのように詠まれている。このことから枕は元来その持ち主の魂のあるべき場所を象徴していると考えられていたことがわかる。従って荒磯や浦淵はその場所ではなく、死者を表現する詞として用いられると考えられる。
+執筆者城﨑陽子
-68867402009/07/06hoshino.seiji00DSG000693まくら;枕Makura枕。万葉集には木枕(2-216、11-2549他)、石枕(10-2003)、薦枕(7-1414)、菅枕(14-3369)、黄楊枕(11-2503)など、さまざまな素材で作られていたことがわかる。また、「沖つ波来寄する荒磯をしきたへの枕とまきて寝(な)せる君かも」(2-222)や「恐きや 神の渡りの しき波の 寄する浜辺に 高山を 隔てに置きて 浦淵を 枕にまきて うらもなく 伏したる君は」(13-3339)のように、荒磯や浦淵を枕にして横たわっていると表現することで行路死者を詠う歌もある。さらに、妻が亡くなった時に柿本人麻呂が泣血哀慟して作った歌に、「家に来て我が屋を見れば玉床の外に向きけり妹が木枕」(2-216)という1首があり、これを見ると、妹が亡くなって肉体からその魂が離れてしまったことと木枕があらぬ方向を向いていることが関係しているかのように詠まれている。このことから枕は元来その持ち主の魂のあるべき場所を象徴していると考えられていたことがわかる。従って荒磯や浦淵はその場所ではなく、死者を表現する詞として用いられると考えられる。694まくら枕城﨑陽子ま1
資料ID32303

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