ふるきみやこ
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | ふるきみやこ;故き京 |
+表記 | 故き京 |
Title | Furukimiyako |
テキスト内容 | 具体的には、近江大津宮や明日香、奈良を詠む歌に見られる言葉である。近江大津宮は大津市北郊の錦織の地。671(天智10)年11月火災に遭い、飛鳥遷都後にはいよいよ荒廃が進んだと考えられる。「明日香の 古き京」(3-324)と歌われるのは、壬申の乱後、飛鳥に還った天武・持統天皇が営んだ飛鳥清御原宮であるとされ、藤原京を新都に定めた後も人々にとって飛鳥の地は懐旧の念を強く抱かせる存在であったと思われる。奈良は万葉集では「寧楽」とも表記され、平城の地である。平城京は桓武天皇の長岡京遷都まで、元明・元正・聖武・孝謙・淳仁・称徳・光仁・桓武天皇の8代にわたる宮都であった。恭仁京・難波宮に遷都した際の人々の落胆は激しく、その荒廃を惜しむ歌、悲しむ歌が詠まれた。古代では京の衰退は、「楽浪の国つみ神のうらさびて荒れたる京見れば悲しも」(1-33)のように、その土地の神の心の衰弱がそのまま衰亡であったと考えられたり、あるいは荒廃の原因を土地の神の衰退に求めていると考えられた。 |
+執筆者 | 加藤紗弥香 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32282 |
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