はなかづら
| 大分類 | 万葉神事語辞典 |
|---|---|
| 分野分類 CB | 文学 |
| 文化財分類 CB | 学術データベース |
| 資料形式 CB | テキストデータベース |
| +項目名 | はなかづら;花蘰 |
| +表記 | 花蘰 |
| Title | Hanakazura |
| テキスト内容 | 季節の花を糸で貫いたり、編んで輪状にして作った髪飾り。花や草を髪に飾るという行為には、その生命力を身に移すという呪的な意味がある。万葉集では、749(天平感宝元)年の5月9日、秦伊美吉石竹の館に、越中国府の役人たちが集まって宴を催した折の歌(18-4086)の題詞に、主人が百合で花蘰を作り、賓客に捧げ贈り、そのかずらに寄せて客人たちも歌を作ったとある。また、大伴家持の「三日に、守大伴宿禰家持が館に宴する歌」にも、今日という日を、花鬘をかざして楽しく遊ぼうと歌われている(19-4153)。この歌がよまれた3月3日は上巳といい、特別な吉日であった。節会において、めでたさを象徴する花の鬘をかざすことを勧め、吉日を盛り上げようとしたことが知られる。はなかづらは本来生命の長寿や邪気をはらう信仰的習俗であったが、次第に宴席の風流へと展開した。 |
| +執筆者 | 渡邊明子 |
| コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
| 資料ID | 32233 |
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