つがのき
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | つがのき;樛の木 |
+表記 | 樛の木 |
Title | Tsuganoki |
テキスト内容 | マツ科の常緑高木。ツガの木は普通「栂」と書かれ、「トガ」とも詠まれる。ツガはツギを導き、どこまでも続くことを願望する表現にみえる。原文「樛木」は、『詩経』(周南風)によったもので、くずやつたなどの蔓性植物がまつわりつく木をいう。初出は人麻呂の近江荒都歌であり「玉だすき 畝傍の山の 橿原の 聖の御代ゆ 生れましし 神のことごと つがの木の いや継ぎ継ぎに 天の下 知らしめししを」(1-29)とあり、神武天皇の御代以来歴代の天皇が次々に天下を治めてゆく様子を詠む。以来類音により「イヤツギツギニ」を導きだす序詞として機能し、天皇がつがの木のように万代にわたって行幸され滞在なさるであろう吉野の離宮を、神そのもののようで貴い(6-907)といい、つがの木のようにつぎつぎ続いて絶えることが無く奈良の都で国を治める天皇(19-4266)の姿を詠む。このように天皇の御代の永遠性に関わる語である。一方では「かき数ふ 二上山に 神さびて 立てるつがの木」(17-4006)というようにつがの木の神々しい様子を歌うのも、人麻呂作歌以降歌語歌した永遠性を意味する「つがの木」を神聖視した表現である。 |
+執筆者 | 鈴木道代 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32147 |
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