ちよろずがみ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名ちよろずがみ;ちよろづがみ;千万神
+項目名(旧かな)ちよろづがみ
+表記千万神
TitleChiyorozugami
テキスト内容「ちよろづ」は「千万」と書き、数限りないことをいう。「日並皇子殯宮挽歌」には「天地の 初の時 ひさかたの 天の河原に 八百万 千万神の 神集ひ 集ひ座して 神分ち 分ちし時に」(2-167)とあり、天地開闢の時の神話から説き起こして、天の河原において八百万千万神が集まり、統治する国々を審議した結果、先帝天武天皇が葦原瑞穂の国に神の子として降臨したという。ここでは天武が地上を統治し、天上を統治する天照大神が同格に扱うことで天武を神聖化し、日並皇子を人々が期待を寄せた一代目の皇子として位置づける。「天の河原」に多くの神々が集まる場面は、古事記の「天岩屋」に「八百万の神、天の安の河原に神集ひて」とあり、また「地上界の平定」において「天の安の河原に八百万の神を神集へ集へて」とある。天照大神と高御産巣日神が八百万の神に計って邇々芸命に地上界統治を命じ、邇々芸命は日向の高千穂の峰に降りて宮を造ったとあり、上記の「日並皇子挽歌」と神話体系が異なるが、これは皇太子の崩御により皇統系譜の挫折を悲しむ意図が在るものと思われる。また巻13では、「葦原の 瑞穂の国に 手向けすと 天降りましけむ 五百万 千万神の 神代より 言ひ継ぎ来る 神なびの みもろの山は」(13-3227)とあり、五百万千万神がみもろの山に手向けするために天降ったという。これは、手向け信仰の拡大であろうと考えられる。
+執筆者鈴木道代
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32145
-68709402009/07/06hoshino.seiji00DSG000535ちよろずがみ;ちよろづがみ;千万神Chiyorozugami「ちよろづ」は「千万」と書き、数限りないことをいう。「日並皇子殯宮挽歌」には「天地の 初の時 ひさかたの 天の河原に 八百万 千万神の 神集ひ 集ひ座して 神分ち 分ちし時に」(2-167)とあり、天地開闢の時の神話から説き起こして、天の河原において八百万千万神が集まり、統治する国々を審議した結果、先帝天武天皇が葦原瑞穂の国に神の子として降臨したという。ここでは天武が地上を統治し、天上を統治する天照大神が同格に扱うことで天武を神聖化し、日並皇子を人々が期待を寄せた一代目の皇子として位置づける。「天の河原」に多くの神々が集まる場面は、古事記の「天岩屋」に「八百万の神、天の安の河原に神集ひて」とあり、また「地上界の平定」において「天の安の河原に八百万の神を神集へ集へて」とある。天照大神と高御産巣日神が八百万の神に計って邇々芸命に地上界統治を命じ、邇々芸命は日向の高千穂の峰に降りて宮を造ったとあり、上記の「日並皇子挽歌」と神話体系が異なるが、これは皇太子の崩御により皇統系譜の挫折を悲しむ意図が在るものと思われる。また巻13では、「葦原の 瑞穂の国に 手向けすと 天降りましけむ 五百万 千万神の 神代より 言ひ継ぎ来る 神なびの みもろの山は」(13-3227)とあり、五百万千万神がみもろの山に手向けするために天降ったという。これは、手向け信仰の拡大であろうと考えられる。536ちよろずがみちよろづがみ千万神鈴木道代ち1

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