ちびきのいわ
| 大分類 | 万葉神事語辞典 |
|---|---|
| 分野分類 CB | 文学 |
| 文化財分類 CB | 学術データベース |
| 資料形式 CB | テキストデータベース |
| +項目名 | ちびきのいわ;ちびきのいは;千引の石 |
| +項目名(旧かな) | ちびきのいは |
| +表記 | 千引の石 |
| Title | Chibikinoiwa |
| テキスト内容 | 千人の人の力でようやく引けるような大きな岩。境を示す石。記紀神話では、伊耶那岐が黄泉の国から逃げ帰る時に、千引の岩で黄泉平坂を塞いで、「絶妻誓」を言い渡したという。記では、黄泉国の坂を塞いだ岩を「道返の大神」、塞いでおられる「黄泉戸大神」と言い、紀では、千引の石を「泉門塞の大神」または「道返大神」と言う。このように、記紀では「千引の石」を以て葦原中国と黄泉国との境界を示し、また道返の大神などと名付けているが、これは石が塞神(道祖神)であるという信仰に基づくと思われる。万葉集をみると、家持は「坂上大嬢に贈る歌」(4-743)で、わが恋こそ千引きの岩を七つだって首にかけましょう、神様の思召しのままに、と歌う。家持は千引の石に寄せて恋の苦しみを訴えているが、千引の岩を首に掛けた自分を恋の奴隷に喩えて、このような辛い恋も神のままに堪えしのぶのだと諧謔的に歌ったのである。 |
| +執筆者 | 曹咏梅 |
| コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
| 資料ID | 32142 |
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