ちとせ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名ちとせ;千年
+表記千年
TitleChitose
テキスト内容千年。千年の長命。長い年月。永遠の年。祝意がある。紀には「千年万歳」「千歳」と見え、長い年月または千年の意で使われている。万葉集において、「この二夜千年のごとも」(11-2381)のように、恋歌では千年を以て長い日を喩える。また「奈良の故郷を悲しびて作る歌」(6-1047)では、八百万年、千年の先までお決めになった奈良の都が荒れていく、と奈良の宮が永遠に栄えることを「千年」で表現したのである。山上憶良は千年の命がほしい(5-903)、とも歌う。春日王は「大君は千歳にまさむ」(3-243)と、大君の長寿を歌う。大伴家持は「国庁に饗を諸の郡司等に給ふ宴の歌」(18-4136)で、「千年寿く」と祈り、また「右大臣橘家に宴する歌」(6-1024、1025)では、長門守巨曾部対馬朝臣が、「千歳にもがも」と願うのに対して、橘右大臣は、私を思ってくれるあなたは「千歳五百歳」も長生きしてほしい、と返す。このように、宴で「千年」を用いて天皇や大臣または宴の参加者の長寿あるいは愛する人の長寿を願う祝い歌を歌ったのである。
+執筆者曹咏梅
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32138
-68702402009/07/06hoshino.seiji00DSG000528ちとせ;千年Chitose千年。千年の長命。長い年月。永遠の年。祝意がある。紀には「千年万歳」「千歳」と見え、長い年月または千年の意で使われている。万葉集において、「この二夜千年のごとも」(11-2381)のように、恋歌では千年を以て長い日を喩える。また「奈良の故郷を悲しびて作る歌」(6-1047)では、八百万年、千年の先までお決めになった奈良の都が荒れていく、と奈良の宮が永遠に栄えることを「千年」で表現したのである。山上憶良は千年の命がほしい(5-903)、とも歌う。春日王は「大君は千歳にまさむ」(3-243)と、大君の長寿を歌う。大伴家持は「国庁に饗を諸の郡司等に給ふ宴の歌」(18-4136)で、「千年寿く」と祈り、また「右大臣橘家に宴する歌」(6-1024、1025)では、長門守巨曾部対馬朝臣が、「千歳にもがも」と願うのに対して、橘右大臣は、私を思ってくれるあなたは「千歳五百歳」も長生きしてほしい、と返す。このように、宴で「千年」を用いて天皇や大臣または宴の参加者の長寿あるいは愛する人の長寿を願う祝い歌を歌ったのである。529ちとせ千年曹咏梅ち1

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