たまだすき

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名たまだすき;玉襷
+表記玉襷
TitleTamadasuki
テキスト内容①神霊の宿る襷。襷は一般に着物の袖をあげるために肩から脇にかけて結ぶひも。ただし、手に巻く場合もある。「玉」がつくと、神霊が宿る襷の意となる。②枕詞。たすきを肩にかけることから「懸く」に、うなじにかけることから「畝傍」にかかる。襷は「木綿だすき 肩に取り掛け 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 天地の 神にそ我が祈む」(13-3288)とみえるように神事の折に用いられている。「肩に取り掛け」とあるように、肩にかけるものであり、また、「玉だすき かけぬ時なく 口止まず 我が恋ふる児を」(9-1792)とあり、恋する女性を思いつづけるのに、常に玉襷をかけて思いつづけているのだという。これらからも、玉襷が特別な霊魂の宿る襷であることが知られる。玉襷は本来神の装いであったらしく、笠金村の角鹿の津で詠んだ歌に、「海神の 手に巻かしたる 玉だすき」(3-366)とみえ、海神は襷を手に巻いているのだという。このように、襷は一般的な用い方の他に、威厳を示す襷や神霊の宿る襷が存在したのである。
+執筆者曹咏梅
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32115
-68679402009/07/06hoshino.seiji00DSG000505たまだすき;玉襷Tamadasuki①神霊の宿る襷。襷は一般に着物の袖をあげるために肩から脇にかけて結ぶひも。ただし、手に巻く場合もある。「玉」がつくと、神霊が宿る襷の意となる。②枕詞。たすきを肩にかけることから「懸く」に、うなじにかけることから「畝傍」にかかる。襷は「木綿だすき 肩に取り掛け 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 天地の 神にそ我が祈む」(13-3288)とみえるように神事の折に用いられている。「肩に取り掛け」とあるように、肩にかけるものであり、また、「玉だすき かけぬ時なく 口止まず 我が恋ふる児を」(9-1792)とあり、恋する女性を思いつづけるのに、常に玉襷をかけて思いつづけているのだという。これらからも、玉襷が特別な霊魂の宿る襷であることが知られる。玉襷は本来神の装いであったらしく、笠金村の角鹿の津で詠んだ歌に、「海神の 手に巻かしたる 玉だすき」(3-366)とみえ、海神は襷を手に巻いているのだという。このように、襷は一般的な用い方の他に、威厳を示す襷や神霊の宿る襷が存在したのである。506たまだすき玉襷曹咏梅た1

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