せんしゅう
大分類 | 万葉神事語辞典 |
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分野分類 CB | 文学 |
文化財分類 CB | 学術データベース |
資料形式 CB | テキストデータベース |
+項目名 | せんしゅう;せんしう;仙舟 |
+項目名(旧かな) | せんしう |
+表記 | 仙舟 |
Title | Senshu |
テキスト内容 | 仙人の乗る舟。大伴池主が大伴家持に贈った「七言晩春三日遊覧一首并序」(17-3972後)詩中に「桃源通海泛仙舟(桃源は海に通ひて仙舟を泛ぶ)」と見られる語。晩春3日、すなわち3月上巳に開かれる曲水の宴は、『荊楚歳時記』が「相い与に酒を携えて東流の水辺に至り、洗滌して災を去る。遂に流水に因りて以て觴を泛ぶ」と引用する『続斉諧記』の記事のように水辺で禊を行ったのち、川に杯を流す。後にはその杯が自分の前に至るまでに詩を賦した後、その酒杯を飲むという宴となる。『文選』東京賦には「清池に造舟し、惟だ水澳澳たり」とあることから川沿いの行楽のみではなく、舟を浮かべたこともわかる。本朝における最古の記録は顕宗元年3月に宮廷の儀式として紀に見られるが、事実かは不明で紀編纂時の述作と考えられている。続紀によれば728(神亀5)年から盛んに行われていることが認められる。池主は、この風景を陶淵明『桃花源記』に言うところの空想上の仙境「桃源」として神仙の遊びに擬えたことから、そこに浮かんでいる舟も仙人の舟として詠んだ。 |
+執筆者 | 荒木優也 |
コンテンツ権利区分 | CC BY-NC |
資料ID | 32073 |
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