すめらみくさ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名すめらみくさ;皇御軍士
+表記皇御軍士
TitleSumeramikusa
テキスト内容「スメラミイクサ」の約。「スメラ」の軍卒、兵士、軍隊。「スメラ」は「スメラミコト(天皇)」の「スメラ」と同義。常陸国(現茨城県)那賀郡から遣わされた防人、上丁大舎人部千文の歌「霰降り鹿島の神を祈りつつ皇御軍士(須米良美久佐)に我は来にしを」(20-4370)に1例見られる。一見、勇ましい歌であるが、「我は来にしを」が暗示するのは、千文がこれとともに詠んだ「筑波嶺のさ百合の花の夜床にもかなしけ妹そ昼もかなしけ」(20-4369)という愛する妻への情、それが捨てられないことであり、「鹿島の神」や「皇御軍士」という絶対的価値に恃んでも忘れることのできない妻への情が前面に現れていて、必ずしも皇御軍士が勇ましい防人の気概ということはできない。むしろ、この言葉は兵部省などの中央管理の周りで用いられていた語であろう。
+執筆者荒木優也
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID32065
-68629402009/07/06hoshino.seiji00DSG000455すめらみくさ;皇御軍士Sumeramikusa「スメラミイクサ」の約。「スメラ」の軍卒、兵士、軍隊。「スメラ」は「スメラミコト(天皇)」の「スメラ」と同義。常陸国(現茨城県)那賀郡から遣わされた防人、上丁大舎人部千文の歌「霰降り鹿島の神を祈りつつ皇御軍士(須米良美久佐)に我は来にしを」(20-4370)に1例見られる。一見、勇ましい歌であるが、「我は来にしを」が暗示するのは、千文がこれとともに詠んだ「筑波嶺のさ百合の花の夜床にもかなしけ妹そ昼もかなしけ」(20-4369)という愛する妻への情、それが捨てられないことであり、「鹿島の神」や「皇御軍士」という絶対的価値に恃んでも忘れることのできない妻への情が前面に現れていて、必ずしも皇御軍士が勇ましい防人の気概ということはできない。むしろ、この言葉は兵部省などの中央管理の周りで用いられていた語であろう。456すめらみくさ皇御軍士荒木優也す1

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